今お教えできるのは以下の2つくらいです。 ポール・ホーケン他著『自然資本の経済』(ISBN:4532148715)の原著『Natural Capitalism』(ISBN:0316353000) 『Urban Planning in Curitiba』 SCIENIFIC AMERICAN March 1996
オートポイエーシスは決して難しい概念ではなくて、わかっている人には「そんなの当たり前じゃん」っていうような話なんだけど、書くのはなかなかに難しい。わからない人に向けて書くのは、もっと難しい。僕にとって、かなりチャレンジングな取り組みだ。気…
僕の今のところの結論をいきなり言ってしまうと、「街はオートポイエーシス・システムである」ということになる。…とか言われてもわからないよね。 僕が言いたいのはこういうことだ。街は構造の面からでなく、作動の面から定義されなければならない。つまり…
●街へのシステムアプローチ 3●(id:Bonvoyage:20040807)のつづき。 <前回の超要約> 僕が思うに、構造の面からなされた街の定義は、どんなものでも全部間違いだ。構造を(直接的に)最適化しようとする都市計画も全部失敗作だ。構造最適化をめざしたブラ…
じゃあ、僕は君に尋ねよう。「街とは一体何だろうか?」 ん? 「街とは人の生活するところ」? うん。そうだ。そのとおりだ。でも、それだけではまだ足りないね。他にはない? 「街には建物がある」 そうだね。街には建物がある。建物には家とかアパートとか…
本論に入る前に、服部圭郎著『人間都市クリチバ 環境・交通・福祉・土地利用を統合したまちづくり』(ISBN:4761523395)からの引用を2つほど読んでもらうことにする。 まずは「はじめに」より。 我が国では、都市計画に基づいてつくられた都市としてはブラ…
●街へのシステムアプローチ 1●(id:Bonvoyage:20040617) ●街へのシステムアプローチ 2●(id:Bonvoyage:20040618) のつづき。初めての人や忘れてしまった人はまず上記の記事をご覧あれ。 ★ 間が開いてしまったけど、クリチバを取り上げての都市システム論…
ブログ更新をお知らせするメルマガを配信することにしました。今後も更新がちょっと途切れることがあるかもしれないし、そういうときに、せっかくご縁があった読者さんに忘れられてお別れしてしまうのもお互いに残念なことじゃないかな、と思うので。それか…
コメント欄なんかに他の人が僕の名前を書いてくれるとき、長いだろうと思って。
重慶でのブーイング(id:Bonvoyage:20040802)の後日談。第一感としては、この問題について(特に極端な意見を)話してる人って、実際にスタジアムに行ってエキサイトしたことがないのかもしれないな、自分もちょっと羽目をはずしすぎただけで同じことやっち…
表題は村上龍の『希望の国のエクソダス』に出てくる名セリフで、僕はこの言い回しがちょっと好きだ。 ★ その人が言ったことを単に言い換えただけなのに、あなたの言ってることの意味がわからない、なんて突然言い出す人とは、僕は「コミュニケーションできま…
サッカーネタついでに日本代表ゴールキーパーの川口能活選手について気がついたことを書く。内田樹さんの身体運用論に通ずるところがあるから、せっかく(反応が大きいネタに)トラックバックしてるからこれも、と思って。 アジア杯の前、EURO2004の…
さて、内田さんの文章と、そこに寄せられているコメントに目を通した上で、僕はこのように思う。 まず事実としては、今回の件について、中国は少なくとも試合の上ではアウェーではなく「対戦カードとは無関係の第三国(しかもホスト国)*1」だったということ…
内田樹さんとこのサッカーアジア杯の話題(http://blog.tatsuru.com/archives/000262.php)にコメントが殺到しているって、id:pavlushaさんのところで知った(id:pavlusha:20040802#p4)。おお、ほんとだ。 内田さんは前日(http://blog.tatsuru.com/archive…
昨日の参院選は、個人的にすごく楽しませてもらった。 支離滅裂になるだろうけど、今日は思うが侭に書いてみることにする。 ★ あまり熱心じゃない有権者である僕の情報ソースは、ドアポストに突っ込まれていた公報だけだった。ニュースも全然見なかった。自…
2週間も更新が滞っておりました。突然止まって何もコメントがなかったので、読者の方にはご心配をおかけしたかもしれません。数名の方からは心温まるメールをいただきました。ありがとうございました。個別にお返事することはできませんが、大変感謝してい…
そう、そしてクリチバと言えば何と言ってもバスシステムだ。車のためでなくて人のための街づくりには、優れた公共交通システムが必須なのだ。公共交通機関の利用が自家用車の利用に比べて十分に便利なものであれば、街を走る車の台数はぐっと減る。環境にも…
反対派が車で乗り込もうと押し寄せていたとき、なんと花通りは子供たちの楽しそうな笑顔で湧きかえっていた。なんとレルネルたちは、歩行者天国を白い紙で覆い、子供たちに水彩絵の具を渡し、自由にお絵描きさせていたのだ! あっはっは。 それを見た反対者…
1972年の冬、ある寒い日の夜、金曜日から土曜日の夜にかけて、クリチバ市の中心通り*1に奇妙な出で立ちの集団が現れた。そう、彼らこそクリチバ市の職員。そしてなんと彼らは、電動ドリル〜da da da! とアスファルト舗装を引っぺがし始めたのだ。東へ西…
レルネル市長(以下「レ」)「これ、やるのにどのくらいかかる?」 公共事業部部長(以下「公」)「5ヶ月はかかります。」 レ「いや、それじゃあ話にならない。そんなに時間はないんだ。」 公「3ヶ月ならどうにかなるかもしれません。」 レ「いやいや、7…
レルネルの信念をよく表している言葉がある。 都市は自動車のためにではなく、人間のためにあるべきです。 1960〜70年代当時、世界中のありとあらゆる街が自動車中心の街づくりに邁進していた。レルネルはそれをよく思わなかった。ブラジルの多くの都…
1693年 移住者のリーダー、マテウス・レメによって最初の行政単位としての村が設立される。 1812年 牛の輸送路がクリチバを通るようになり、これが人口増加・産業成長のきっかけとなる。 1853年 パラナ州の州都となる。 1934年 世界恐慌の影…
●街へのシステムアプローチ 1●(id:Bonvoyage:20040617)のつづき。
僕は実は前の段落で2つほど、ちょっとしたウソをついた。 1つは「経済成長した」について。「市民総生産」はたいしたことない。だってブラジルだもん。物価も違うし。金額的にはそれほどでもない。しかし実質ベースでの経済*1は豊かなもので、雇用が確保さ…
驚異的なことに、自家用車に頼らず、先進国の都市に負けないような経済成長をも果たしてしまった街が、ブラジル南部に実在する。ブラジルは決して豊かな国ではない。だがそこに、「第三世界に出現した第一世界をも上回る都市」とも称される街が、確かに存在…
2001年11月28日(か27日か29日)、トラブっていた大学教官と言い合いをし、とりあえずの和解にたどり着いて、「よし明日からまた研究に励もう」と気持ちを新たにしつつバイクを運転していた帰宅途中だった。 一時停止箇所で止まったところ、僕は…
言葉つながりでもう1ネタ。 前に付き合ってた女性が、「平気」という言葉をよく使っていた。僕が「大丈夫」「問題ない」という言葉を使うところで、彼女はその代わりに「平気」を使う。 例えば電話で映画を見に行こうという話をするとき、「じゃあ、今度の…
id:Ririka:20040614#p2 “No woman, no cry”って、受験生時代には「女がいなければ泣くこともない」と覚えた気がする。姫の父君(王様?)がかつて「女よ、泣くな」と訳したそうで、これはジャマイカ英語独特の言い回しなんだって。「やめろ女よ、泣かないで…
id:ueyamakzk:20040615#c にて。ひきこもりにとって千載一遇のチャンス到来か?
id:seijotcp:20040616で紹介してる坂本龍一インタビュー(http://music.yahoo.co.jp/event/sakamoto/)を見た。なかなかおもろいので、お暇な方はどうぞ。 最新作『CHASM』を買おう買おうと思いつつずるずる買わずにいたのだけれど、インタビューの記事の中…