街はオートポイエーシス・システムである。


僕の今のところの結論をいきなり言ってしまうと、「街はオートポイエーシス・システムである」ということになる。…とか言われてもわからないよね。


僕が言いたいのはこういうことだ。

街は構造の面からでなく、作動の面から定義されなければならない。つまり、「ある開発が次の開発の呼び水となることで起こる開発の連鎖」が街の“本体”である、ということだ。街の構造はその作動の結果として、あるいは副産物として得られてくるものである。


クリチバのレルネル元市長らは、このことをよくわかっていたんだと僕は思う。
後述するけど、クリチバで実施されてうまくいった政策は、街の作動に働きかけることによって街の構造をもコントロールしている、というのが多い。


とまあ、これだけで「なるほど! 君の言いたいことは全部わかった!」なんて人はほとんどいないよね。「何となくわからんでもないけど」とか、むしろ「何言ってんの? 全然わかんないよ」って感じかもしれない。

よし。ではオートポイエーシス理論について解説しよう。


ちなみに、「街には建築なんていらない!」という話ではないよ。あなたの大好きな森博嗣さんがおっしゃる「都市の概念は限りなくネットワークに近づきます。」って話とは、かなり関連が深いと思います(とは言え、僕は森博嗣さんのことは何も知らないのですけど)。>メールをくださった方