ありとあらゆるところにシステムが。

さて、昨日は大雑把な単位体*1とフローの話をしてきたが、ここまでに書いてきたような構造は、「細胞<生物<生態系」というだけでなく、私たちの生活のありとあらゆるところに見られる。


家族というのもシステムと見なせる。家族は単に人を寄せ集めたものではない。家族の構成員どうしには関係性があり、家族内での情報(遺伝子的な情報も含め)やお金やものの流れがある。外部との情報、お金、もののやり取りもある。
例えば一家で唯一の働き手が何らかの原因で失職したりすれば、その影響はシステム全体に及ぶ。


昨日書いてもらった右側の図は、経済全体の様子をも表していると言っていいだろう。ヒトとか植物とか書いた中身を書き換えれば、ある会社から別の会社、会社から消費者へとお金が流れ、商品やエネルギーもも流れる様が見て取れるだろう。もちろん、地球の生態圏に外部があるように、人間の経済には外部がある。それは自然だ。人間は自然から取ってきたものを加工して、それを必要とする人に届ける。いらなくなったものはリサイクルされる場合もあるし、外部に廃棄される場合もある。
1つの会社を見れば、材料購入→加工→販売、という流れがある。お金はその逆向きに入って、それまでのストックと合算され、P/LやB/S*2と言ったものと相談しながら何にどのくらい使われるかが決定され(異化)、支払われていく。人の流れもある。


街だってそうだ。お金や人や情報が街の中をグルグル回るし、街と街を行ったり来たりもする。


とにかく、ありとあらゆるところにシステムを見つけることができる。

*1:もちろんシステムを含む

*2:財務諸表。P/Lは「損益計算書」=収支の一覧表。B/Sは「バランスシート」=ストック(資産・負債・資本)の一覧表。