●考えるんじゃない、感じるんだ! (Don’t think. Feel.)●

表題の「考えるんじゃない、感じるんだ!(Don't think. Feel.)」というのは、「燃えよドラゴン」という映画の中でのブルース・リーの名セリフだ。


システム理論を理解しようとした時にも同じことが言える。


バックミンスター・フラーは、人間の持つ知的機能を頭(ブレイン)と心(マインド)に分けた。

私たちの頭は特殊ケースの経験を処理するだけだ。心だけがどんな特殊経験にも例外なく対応する、一般原理を発見する。それを見抜いて自分たちのものにしていけば、どんなときでも有利に働く知識として、それを使うことができるだろう。


システム理論は「一般原理」を見出して使いこなそうとする1つの手法だ。
システムという概念を理解しようとする時や、あるシステム内での要素と要素の関係性とか連動性とかを見つけようとする時には、感性を研ぎ澄ましていく必要がある。それはおべんきょして学ぶものとはちょっと違う。「あ、ひょっとして、これとこれってシンクロしてるんじゃない?」「こことここを連動させるとうまくいくんじゃない?」というような発見をしていく力が大切になってくる。
私の経験では、論理的思考力があっても感性の鈍い人にはシステムや関係性・連動性という概念をいくら説明しても、まあ、たいてい理解してもらえない。


ブルース・リージークンドーでは、水のような動きが理想なんだそうだ。やわらかく流れつつも、岩をも砕く強さを持っている水。それには自分の体の連動性、相手の動きと自分の動きの連動性を感じ取っていくのが必要だということなんだろう。