ブレーキって、何のための装置?
ちょっと話が反れるが、これは以前に母親と話したことがある、車の話。
私「車にブレーキって付いてるけど、これって何のために付いてると思う?」
母「止まるため? スピードを落とすためじゃないの?」
私「じゃあ、もし車にブレーキが付いていなかったら、何キロ出せる?」
母「えー。恐くて10キロも出せないかもしれない。」
私「普通は何キロくらいで走る?」
母「公道で、50〜60キロくらいかな。」
私「ブレーキがあれば50〜60キロ出せて、なければ10キロも出せないんだったら、ブレーキはスピードを出すための装置じゃないか。」
母「うーん…。」
アクセルとブレーキは、それぞれスピードを上げるため、落とすための装置だけれども、両者が補完しあっていることで、全体としてはコントロール可能なスピードの幅を広げている*1。
これは1つのシステム内で、一見相反する概念が、シナジェティックな補完関係にある一例。
*1:ちなみに、物事を実行する時に「バランスをとりなさい」と言う人がいるが、私はそうは思わない。車を運転する時に、「これだけアクセル踏んだから、同じくらいブレーキを踏んでおこう」なんて考える人がいるだろうか? スピードを上げるべきときにはアクセルを踏み、下げるべきときにはブレーキを踏む。それだけだ。